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高齢者におけるPD PartU
−導入時指導のポイント− (2/2)


導入指導時の留意点
●手技指導時の工夫・配慮
【バッグ交換】
  • 心身機能の低下から、バッグ交換は無理だと患者本人も医療者側も考えているケースがよくあります。お年よりは手技を覚えるのに時間がかかって当たり前ですので、数回の指導で「あの患者さんは無理」などとレッテルを貼らず、繰り返し指導することが大切です。またできるだけ自分の力で行えるような環境作りを心掛けましょう。
  • 言葉が聞き取りやすいよう、指導はできるだけ静かな場所で行いましょう。対面した状態でハッキリとメリハリのある話し方を心掛けましょう。
  • 医療用具の名称や医学的な事に関する説明は、患者様の理解し易い言葉で表現しましょう。
  • バッグ交換では、握る・捻るなど握力や指先の力の微調整を要する操作があります。困難なケースでは補助具の利用やシステム変更も検討しましょう。
  • 各種測定器機(秤、体重計、血圧計、体温計etc.)や記録用紙など、身体状態に応じた選択・工夫をしましょう。大きな文字のものを選択するとともに、色のコントラストがハッキリしていることも重要なポイントです。
  • 主治医と相談し、測定と記録項目を必要最低限に絞ったり、記入欄を大きくした専用記録用紙を作成したりしましょう。
  • 入院中と退院後では、バッグ交換の環境が変化します。退院後に環境の変化に戸惑わず、スムーズに在宅療養に移行するために、透析液や器材類の配置など、入院中の練習環境を可能な限り自宅の状況に近づける努力をしましょう。

【出口部ケア】
  • 出口部管理はバッグ交換と同様に精神的負担はもちろん、視力低下や手指の細かな作業能力が低下傾向にある高齢者では、出口部の充分な観察やケアが困難な場合があります。
  • 自分でケアができない場合は家族に補ってもらいましょう。ドレッシングフィルム材を用いてケアの負担軽減を図る方法1) もあります。

【家族関係】
 家族は、患者本人への責任と負担との間で葛藤していたり、それまでの家族関係の中での愛憎問題を引きずっていたりする場合もあります。

 医療者側は、@苦労をねぎらう、A家族の非を責めない、B多くを要求しない、Cこちらの価値観を押し付けない、Dその家族なりのあり方を尊重する・・・といった中立的で理解ある立場で臨み、家族と患者の現実的な妥協点を探します。この様な態度が、心身ともに疲労している家族を精神的に支えたり、頑なになっている家族の心を開いたりするきっかけになる場合があります。








 1) CAPDの知恵袋『ドレッシングフィルムを用いた出口部ケア』:メディカ出版:透析ケア1999,Vol.5,No.6
 2) 前田貞亮,大平整爾,三木隆己:高齢者の透析―導入からフォローアップまで:77-94,株式会社日本メディカルセンター,1995
 3) 成田善弘:高齢者透析の身体的特徴と透析ケア:メディカ出版:透析ケア1995,Vol.1,No.4
 4) 老年看護学:医学書院
 5) 高齢透析患者のケアのポイント:メディカ出版:透析ケア1999,冬季増刊号
 6) 透析看護技術のコツ:透析ケア2002,夏季増刊号
 7) キャプディール通信,Vol.23,テルモ株式会社2002

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