高齢者におけるPD PartT − 特 徴 と 適 応 − (1/2) |
日本透析医学会の統計によると、2002年の新規透析導入患者の40.2%が70歳以上であり、透析治療の現場でも高齢化が顕著になっています。在宅で生活環境をさほど変えずに透析ライフを継続できるPDは、高齢者に適した透析方法と言えますが、PDを施行する場合、高齢者の特徴を理解し、全体像を捉えた上での介入が必要となってきます。
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高齢者にPDは向いているの?
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【医学的・身体的側面】
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■残存腎機能の保持

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左図は、平松らの施設による70歳以上と70歳未満のPD導入後の経時的な尿量の変化を示したグラフです。
導入後2年間は差がありませんが、3〜5年経過後では70歳以上の高齢者の方が、尿量が多く保たれていることが分かります。
70歳以上の透析導入原疾患は、腎硬化症の比率が高くなることが報告されています。腎硬化症は残存腎機能が比較的長く保持される疾患であることから、このような結果になると考えられます。【腎と透析vol52,No.6,2002】
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■心循環器系の負担の軽減 及び 血圧コントロール
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高齢者の場合、透析導入時にはすでに、進行した動脈硬化症を基礎疾患とした心臓・血管系および脳循環系の障害を持つ事が多いと言われています。PDには、@緩徐な除水と溶質除去 Aシャント不要 B一定した酸塩基平衡 という特徴があります。従って、なんらかの心循環器系障害をもつ高齢者に、PDは適した透析方法と言えます。また、血圧の変動も少なくコントロールしやすいこともメリットです。
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■栄養状態
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透析液からの持続したカロリー摂取は、食事摂取量が低下した高齢者には有益であるといえます。しかしPDでは8〜10g/日のタンパクが排液中に漏出します。腹膜炎や食事摂取量低下により低タンパク血症を呈した場合、PDからの脱落率や死亡率が高いと言われています。
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■身体的能力の低下
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加齢と共に身体機能は低下し、合併症を併発している事も多く、身体機能の低下や喪失に起因した精神的不安定もあります。しかし、PDそのものが自立能力を高める為のリハビリテーションにつながったり、生きる為の励みとなったりすることもあります。
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【社会的側面】
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■在宅療法
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「通院回数が少ない」「環境の変化が少ない」点は高齢者にとってPDのメリットと言えます。しかしセルフケア能力の低下した高齢者の場合、家族や介護者によるサポートが必要です。支援システムが確立していない場合、時間の拘束や責任の重さから介護者に大きな負担がかかることが問題になる場合があります。
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